毛綱毅曠 さんの作品を振り返る 第一回 2016-04-27
水曜日担当 工事部の川村です。
先日、釧路方面に行ってきました。
ホテルをチェックアウトして、少し時間が少しあったので、ぶらっと、建築探訪に。
みなさんは、釧路出身の建築家 毛綱毅曠 さんをご存知でしょうか?
「もづなきこう」さんとひらがなで書かないと知らない方は読んでもらえないかもしれませんね。
今回と来週水曜日の2回に分けて、「毛綱毅曠 さんの作品を振り返る」と題して、
私なりの毛綱さんの作品に対する思いをお届けいたします。
第一回目の今回は、『NTT docomo 釧路ビル』です。
釧路市民の方なら、一度は見たことがあるのではないでしょうか?
正直、私はこの日まで、このビルが毛綱さんの作品だとは知りませんでした。
なぜならば、毛綱さんの作品をあまり好きではなかったからです(笑)
かれこれ20年以上前、学生で建築を学んでいた頃は、
まだこのビルは建てられていませんでしたので、私は今日まで知らなかったのでしょう。
今回、初めて見たと言っても良いくらいで、まったく記憶にありません。
何度もこの前は通っていたはずですが。
しかし、このビル、よ~く見ると、『ほ~っ』と感心させられる部分がありました。
おわかりになりますか?(写真をクリックして拡大して見てください!)
外壁にあえて切れ込みを入れてねじるような感じで、ルーバーにしているのです。
遠くから見ると、その細部はわからず横長の連窓と思って見てしまう、
その端部を外壁と調和させている感じのデザイン。
それともう一つ。
1階部分の柱型を装飾しているレンガブロック。
これは、レンガブロックのようなタイルではなく、レンガブロックをタイルのように見せる。
逆の考えなのでしょう。
重量があり、装飾には適さないレンガブロックを、あえて装飾として使う。
重さがあるので、コンクリートビスなどで止めて、その頭をセメントで隠す。
それが、3つのアクセントを持った、チョコレートビスケットのようなレンガブロックに。
すばらしいです。
全体のデザインは、正直、好きではありませんが(笑)、
上記2点のデザインは素直にすばらしいと思います。
他にも、デザインにこだわった部分がありました。
外部からしか見ていませんので、内部には他にもすばらしいデザインが隠れているのかもしれません。
一度、近くに行った時には、見てみてはいかがでしょうか?
ちなみに、上の考察は、私の想像なので、本当の意図や、施工技術は、
全く違うかもしれませんので、その時はごめんなさい。あくまでも個人の感想です。
この建物の場所は ⇒ こちら
じつはこの界隈には、他にも毛綱さんの作品があります。
釧路フィッシャーマンズワーフMOO / EGG
釧路キャッスルホテル
地元に愛された建築家なのでしょう。
次回は、毛綱さんの作品で、私が唯一好きな作品(^^)をご紹介します。お楽しみに。
掲載日:2016年04月27日